「紅の拳銃」(1961)

【DVD発売中】

65点65
赤木圭一郎扮する青年が、殺し屋製造業の男によって、プロの殺し屋に仕立て上げられ暗黒街へ入り込んでいく。プロの殺し屋の世界の非情さとともに、赤木圭一郎ならではの淡いロマンスが並行して描かれている。トニーが殺し屋の修行をする前半の張りつめたムードも悪くないが、ほのかに慕情を寄せる少女に自分の正体を明かせぬもどかしさを、トニーの悲し気なまなざしで表現したラストシーンは忘れがたい。裕次郎や旭とは違う独特のムードで将来を期待された赤木圭一郎は、この作品が公開された年に21歳の若さで事故死した。

あらすじ

クラブ「銀の城」−−片隅に坐っていた石岡は、酒をあおっているニヒルな感じの男を見て、“俺が探していたのはこの男だ”とつぶやいた。石岡はかつて射撃の名手だったが、戦争で右腕を失ってからは悪の世界にとびこんでいた。命知らずの男を殺し屋に仕立ててボスに売りこむのが彼の商売なのだ。中田というその男は、殺し屋になることをあっさり引受けた。その時、女給の千加子が中田に助けを求めた。ギャングに殺されるという。中田はギャングを殴り倒した。中田の射撃の腕はみるみる上達した。石岡には菊代という盲目の妹がいた。中田は菊代に、同情した。神戸の大学病院に行けば治るかもしれないという診断だった。ボスの小寺が中田を買った。小寺は写真を出して、この女を消せと言った。女は千加子だった。干加子は神戸のボス陳万昌の情婦で、麻薬ルートの秘密を知っている彼女を陳は殺そうとして小寺に命じたのだ。中田と千加子の姿が消えた。小寺は裏切りを怒り、石岡に中田を殺すように命じた。中田と彼を追って神戸にきた石岡も、陳の罠にかかった。神戸の大学病院にきた菊代も監禁されてしまった。陳の弟・大隆が香港にいた麻薬王劉徳源を殺して帰ってきた。兄弟は、東京の小寺一派を消す相談をした。中田と石岡兄妹は砂丘に連れ出された。その時、三人の男が現われ大隆を乱射した。劉徳源がさし向けた殺し屋たちだった。劉は死んでいなかったのだ。劉は中田に味方になるよう頼んだ。劉の妻の張栄光は、かつての中田の恋人美津だった。劉一味は陳邸を襲った。凄惨な闘いの最中に千加子は陳を射って自殺した。陳も劉も倒れた。その時、警官隊がきた。中田は実は刑事だったのである。やがて、菊代の目も全治した。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1961年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 87
チケット 前売りチケットを購入する