「怪猫五十三次」(1956)

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大映“怪猫“シリーズ第5作。岡崎藩の勢力争いに巻き込まれた家老の娘・浪路が、留守居役一味に襲われ命を落としてしまう。浪路の婚約者・三次郎は、彼女の仇を討とうとするが、そこに浪路の愛猫の姿が見え隠れする。スリラーの要素を加味した意欲作。

あらすじ

江戸の岡崎藩邸。老中に任ぜられた藩主本多三河守は、将軍家に秘蔵墨染の茶碗を献上することになり、家老鳴海十兵衛の娘浪路と婚約者南三次郎に、国元より茶碗持参の大役を命じた。だが十兵衛を妬むお留守居役大高伝蔵は腹心の剣客原小平太、国元の局藤波と計り、茶碗を奪って十兵衛を陥れようと企てる。やがて浪路は弟源一郎や片時も離さぬ愛猫鈴に別れを告げ三次郎と江戸へ旅立つが、奥方の御指図と称する藤波は腰元文江や配下の田辺浩助らを伴い、同道を申し出た。だが夜道を急ぐ浪路の一行が渡し船に乗りこもうとした時、船頭を装った小平太は藤波配下の面々と示し合せて茶碗を捧じる二人を襲った。三次郎は水中に斬り倒され、浪路は藤波の刃に落命する。やがて曲者の乱入で浪路は自害、三次郎は斬死し茶碗は行方知れずとの急報を受けた藩邸の一同は呆然とするだけだった。漁師松造の手当で一命をとりとめた三次郎は、深夜、浪路の影にひかれてその墓前に辿り着き、改めて復仇を誓う。一方茶碗を捧じて伝蔵の許に急ぐ藤波一行は、得体の知れぬ怪猫の鳴声や浪路の亡霊、さらに一行につきまとう虚無僧姿の三次郎に悩まされ、思わぬ事故で一人二人と落命して行く。やがて待ちこがれる伝蔵の許に辿りついたのは小平太と浩助の二人のみ。喜んだ伝蔵は早速、茶碗を主君に差し出すが意外にもそれは偽物。本物を捧じた浪路と双生児の妹小浪が源一郎を伴って現われ、悪計の露見した伝蔵らは這々の体で追手を逃れて屋敷に戻る。だが大金を秘めた土蔵の地下室には、三次郎が、かねて彼に協力していた小浪の乳姉妹お春やその兄松造と待ち受けていた。折から小浪達を擁した藩士の一隊も乱入し、伝蔵一味との間に乱闘が始まる。小平太は松造の手槍に刺され、伝蔵は三次郎に斬られて散乱する黄金を掴みつつ絶命した。やがて丘の上の浪路の墓前では、小娘と源一郎、お春、松造の背後に、三次郎が手向けの尺八を吹き続けていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1956年
製作国 日本
配給 大映=大映京都
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