「赤目四十八瀧心中未遂」(2003)

【DVD発売中】

71点71
鈴木清順や阪本順治のプロデューサーとして一世を風靡した荒戸源次郎が、映画人生を賭けて完成させた監督第2作。大阪の裏町で出会った男と女の許されぬ逃亡を精緻な筆致で綴った渾身の作でありながら、画面の隅々には映画ならではのユーモアや粋がみっちり詰まり、優雅な風が吹く。緩急あるテンポに“見る醍醐味“が息づいた充実の2時間39分。

あらすじ

すべてを捨てたのか、それとも、すべてに捨てられたのか……。判然としないが、ただひとつ確かなことは、この世に自分の居場所がない、ということだった。そう思い定めて、男(大西滝次郎)は尼崎にたどり着いた。男の名は、生島与一。焼鳥屋「伊賀屋」の女主人・勢子ねえさん(大楠道代)は、生島が薄暗い店先に立ったとき、身を捨てようとしながらも捨てきれないでいる生島の性根を、一瞥で見抜く。生島は、勢子にあてがわれた古いアパートの一室で、来る日も来る日も、焼き鳥屋で使うモツ肉や鳥肉の串刺しをして、口を糊するようになる。串1本に対して3円。1日に1000本は刺してゆく。周囲の誰もが、勢子すらがそんな生活をしていて、よく平気でいられるもんだな、と生島に言う。しかし、男はただひたすらに串を刺してゆく。生島の前に現れたのが、若く美しい女・綾(寺島しのぶ)だった。猛禽のような凄い目の光を放つ女。その目に魅入られたら、もはや逃れる術はない。自らは「ドブ川の泥の粥すすって育った女やのに」と言うが、菩薩のような微笑をたたえた女でもある。親子ほどの年のはなれた刺青師・彫眉(内田裕也)と暮らし、女の背中には一面に迦陵頻伽の刺青が翼を広げていた。臓物の臭いのこもる生島の部屋で、彼女が白いワンピースを脱ぐと、背中の迦陵頻伽がほの暗い光の中に揺れる。二人はやがて関係をもち、綾は生島に自分を連れて逃げるよう懇願する。綾を連れ、生島は尼ヶ崎、大阪天王寺、赤目四十八瀧をさ迷う。しかし、ふたりは死にきれず大阪へ戻るのであったが、その途中、綾は生島と別れ、ひとり博多へ向かうのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2003年
製作国 日本
配給 赤目製作所
上映時間 159
公開日 2004年7月24日(土)公開
映倫 R18+
カテゴリ ラブ・ストーリー
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