「阿修羅のごとく」(2003)

【DVD発売中】

72点72
向田邦子原作の名作ドラマを森田芳光監督がリメイク。父親の愛人&隠し子発覚に端を発して露わになっていく四姉妹の秘めた胸の内。女であるがゆえの苛立ちや葛藤を浮き彫りにしながらも、懸命に生きる彼女たちの姿をほのぼのと活写する。飛行塔を見上げる冒頭から食事シーン、見事な緩急のラストまで、森田監督ならではの名演出が冴え渡る一本。

あらすじ

昭和54年冬。三女・滝子(深津絵里)の突然の呼びかけで、久し振りに竹沢家の4姉妹が集まった。70歳を迎える父・恒太郎(仲代達矢)に、愛人と子供がいるというのだ。俄かには信じられないが、滝子の雇った探偵の写真には、見知らぬ女性と子供と写る父の姿があった。母・ふじ(八千草薫)の耳には入れないようにしよう、と約束する姉妹。この事件を機に、一見平和に見えた女たちがそれぞれに抱える、日常のさまざまな事件が露呈してくる。未亡人の長女・綱子(大竹しのぶ)は、華道の師匠で生計を立てており、出入りの料亭の妻子ある男性と付き合っているが、その妻に勘付かれてしまう。次女の巻子(黒木瞳)は、サラリーマンの夫と2人の子供と平凡な家庭を営んでいるが、最近夫の浮気を疑い始め、ノイローゼ気味。図書館に勤める三女の滝子は、潔癖症の性格が災いして嫁き遅れている。父の愛人の調査を頼んだ内気な青年・勝又(中村獅童)と恋愛感情はあるのだが、その恋はなかなか進展しない。四女の咲子(深田恭子)は、売れないボクサー陣内(RIKIYA)と同棲中。新人戦に勝ったあと、家族に紹介し結婚しようと思っている。母・ふじ だけは、夫の愛人問題も耳に入っていないのか、泰然と日常を過ごしているようだった…。季節が移り、滝子はようやく勝又と結ばれ、結婚に至る。その結婚式場に現れた咲子と、今はチャンピオンになり結婚した陣内だったが、控え室で陣内は倒れ、意識不明の重体となってしまう。夫のことで心乱れる咲子を襲うアクシデント。そのとき、敢然と事に立ち向かったのは、咲子と普段何かとぶつかることの多い滝子だった。父の騒動でも、母の身の上に急展開が生じた。巻子が、恒太郎の愛人宅の前に行ってみると、そこには呆然とドアを見つめるふじの姿があった。母はいつの間に知ったのだろう。老いた母の心にも「阿修羅」が宿っているのか。巻子の姿を認めた時、ショックで倒れてしまうふじ。両親のいざこざを自らとかさねあわせて複雑な思いを抱きながら、見守る4姉妹たちだった…… 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2003年
製作国 日本
配給 東宝=「阿修羅のごとく」製作委員会
上映時間 135
公開日 2003年11月8日(土)公開
カテゴリ 人間ドラマ
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