「鬼の棲む館」(1969)

【DVD発売中】

60点60
谷崎潤一郎の戯曲『無明と愛染』を新藤兼人脚色、三隅研次監督、勝新太郎主演で映画化した文芸大作。南北朝時代、戦火をまぬがれた山寺を舞台として、4人の男女のそれぞれの愛欲模様が描かれる。主人公の妻に扮した高峰秀子が、さすがにうまい。

あらすじ

南北朝時代。戦火を免れた山寺に、無明の太郎と異名をとる盗賊が、白拍子あがりの情人愛染と爛れた生活を送っていた。自堕落な愛染、太郎が従者のように献身しているのは、彼女が素晴らしい肉体を、持っていたからだった。晩秋のある夕暮、京から太郎の妻楓が尋ねて来た。太郎は、自分を探し求めて訪れた楓を邪慳に扱ったが、彼女はいつしか庫裡に住みつき、ただひたすら獣が獲物を待つ忍従さで太郎に仕えた。それから半年ほども過ぎたある晩、道に迷った高野の上人が、一夜の宿を乞うて訪れた。楓は早速自分の苦衷を訴えたが、上人は、愛染を憎む己の心の中にこそ鬼が住んでいると説教し、上人が所持している黄金仏を盗ろうとした太郎には呪文を唱えて立往生させた。だが、上人はそこに現われた愛染を見て動揺した。その昔、上人を恋仇きと争わせ、仏門に入る結縁をつくった女、それが愛染だった。上人に敵意を感じた愛染は、彼を本堂に誘い篭絡した。ふとわれに還った上人は、慚愧に身をふるわせ、舌を噛みきった。もがき苦しむ上人に、この身体が勝ったと嘲けり笑う愛染。愛染が太郎の一刀を受けたのはそんな時だった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1969年
製作国 日本
配給 大映=大映京都
上映時間 76
チケット 前売りチケットを購入する