「がめつい奴」(1960)

70点70
菊田一夫のヒット戯曲の映画化。大阪の下町で木賃宿・釜ケ崎荘を営んでいるお鹿は“がめつさ“では誰にも負けない中年女。彼女の唯一の楽しみは、台所の梅干しのカメの中に隠した札束を数えること。最近は息子の健太が、住人の小山田姉妹の妹・絹と恋仲になっていることが気に入らない。姉妹が昔の奉公先の娘だったからだ。そんなある日、土地をだまし取った熊吉とモメた姉妹の姉・初江が、彼を刺してしまう……。

あらすじ

大阪釜ヶ崎−−向山鹿はこの一角に一泊三十円の「釜ケ崎荘」を経営している。常客は娘お咲の亭主、通天閣の雄、ポンコツの熊吉と女房おたか、ホルモン焼の小山田初江、絹の姉妹、おさわり按摩のお圭、麻薬の源さん、千三ツ屋の神田……といった面々。お鹿はがめついという定評のあるように、なかなかの財産家だ。お鹿の楽しみは、貯めた金を孤児のテコに見張らせて、台所にかくした梅干のカメの中の札束を数えることだった。泊り客の管理をするお鹿の息子の健太は絹と恋仲だった。お鹿は気に入らない。小山田姉妹は、お鹿が昔奉公していた地主の娘だった。初江は土地をとり戻そうと必死だった。お鹿の義弟、彦八がやって来た。彦八にたきつけられた健太はお鹿と争って首を絞めてしまったところへ、土建屋升金の職人が家をとりこわしに来た。息を吹きかえしたお鹿はかけ合ったが、初江が熊吉の甘言にだまされて身体を奪われた上、土地の権利書を升金に売り飛ばされたためと分った。熊吉をさがした初江は、トランプ占いの店を出しているおたかの目前で、熊吉を刺殺した。お鹿と升金のかけ合いはがめついお鹿の勝ちとなり、三百万円の立退料が払われた。お鹿は勿論、住人たちの立退料をピンハネした。健太はお鹿から借りた金で絹と一緒にウドン屋を開いた。初江は自首した。おたかは初江を待ってパン屋を開くことにした。お鹿はテコをつれて天王寺公園で乞食商売を開いた。ひざの下には札束が沢山敷かれていた。テコに金を貯めることの尊さを教えつつ、お鹿は通行人に何度もがめつく頭を下げた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1960年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 108
チケット 前売りチケットを購入する