「魂萌〈たまも〉え!」(2006)

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70点70
桐野夏生の話題の同名小説を『顔』『亡国のイージス』などの阪本順治監督が映画化。還暦を目前にして亡き夫の浮気を知った平凡な主婦が、絶望と深い喪失感の中から第二の人生へと歩み出す姿を、その心の変化と正面から向き合う形で描いた女性映画だ。中でも、風吹ジュン演じるヒロインと、三田佳子の扮した夫の女との対決シーンは圧巻。女性の生命力を実感する。

あらすじ

関口隆之(寺尾聰)が定年退職を迎えた夜、妻の敏子(風吹ジュン)が祝宴の後片付けをしていると、隆之が手を差し出す。2人はぎこちなく握手をした。その3年後の2月。隆之が突然の心臓発作で帰らぬ人になる。葬儀から帰宅するや、息子の彰之(田中哲司)が、日本に戻ってこの家で同居したいと言い出し、長女の美保(常盤貴子)は兄の勝手さに憤慨。その時、隆之の携帯電話が鳴る。隆之の死を知らなかった伊藤という女性(三田佳子)からで、その動転ぶりに敏子は胸騒ぎを覚える。隆之は蕎麦打ちが趣味で、亡くなった日も「杉並蕎麦の会」に行ったと敏子は思っていた。だが、高校時代からの親友、美奈子、和世、栄子と家で食事をしている時に線香を上げに訪れた「杉並蕎麦の会」の今井によると、今年は1回も来なかったという。夫の嘘は伊藤という女性に関係があると直感し、敏子は伊藤を呼び出す。翌日、線香を上げにきた伊藤昭子は、明らかに敏子より年上だ。隆之とは会社の同期で、10年も交際してきたという。和世の喫茶店の開店1周年に、再び親友たちが集まる。敏子を励ますように思い出の曲『こげよマイケル』を楽しく歌っていると、不意に栄子が泣き出し、癇癪を起こし、和世と口論を始め、栄子は出て行ってしまう。四十九日の納骨の日。彰之は家に帰るなり同居の部屋割り案を説明しはじめ、敏子の年金から隆之の生命保険額まで皮算用する。やりきれなくなった敏子は家を飛び出し、駅前のカプセルホテルに入る。ホテルの風呂場で一緒になった老女、宮里(加藤治子)が、おもむろに身の上話を語りだす。甥の保証人になったおかげで山のような借金を抱え、自殺しかけた話だ。彼女はここの常宿者だった。だが翌日の夜、その宮里が倒れているのを敏子が見つける。カプセルホテルの支配人、野田(豊川悦司)も病院に駆けつけるが、彼こそが、宮里を借金地獄に追いやった甥だった。翌日、敏子は帰宅し、長男長女の甘えを一喝し、蕎麦打ち仲間の“関口君を偲ぶ会”に誘われる出かけるのだった……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2006年
製作国 日本
配給 シネカノン
ヘッド館 シネカノン有楽町他
上映時間 125
公開日 2007年1月27日(土)公開
カテゴリ 人間ドラマ
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