「殺したのは誰だ」(1957)

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自動車セールスマンの栄吉は老いたせいか仕事の成績が悪い。そんな時、車を故意にぶつけて保険金を詐取しようという仲間の誘いを受けたが、弱気の栄吉は断った。栄吉の代わりに決行した男は車の事故で死ぬ。新藤兼人のオリジナル・シナリオを中平康が演出。

あらすじ

栄吉は自動車のセールスマンであったが、最近めっきり老いこんで、折角手がけた仕事も途中で若手のセールスマン中川に横取りされてしまうのを、どうしようもなく眺めているのであった。栄吉の子供、次郎と克子は無気力な父親に反撥を感じ、姉はキャバレーに、弟は友人たちと密輸品を売り飛ばすという自堕落な生活を送っていた。次郎はそんな生活に割切れぬものを感じながらも、虚無的な毎日を送っていた。一方、栄吉はあせればあせるほど仕事はとれない。そんな栄吉の耳に、自動車を故意にぶっつけて保険金を詐取しよう、という中川の誘いが囁かれた。深夜の街路−−だが、弱気の栄吉はついに決行出来なかった。と、その時これも落ぶれたブローカーのフランクが飛出し、車に飛乗って、ロータリー目がけ物凄いスピードでぶつけた。しかし、フランクは路上に投げ出され息絶えていた。こんなことがあってから栄吉の心は益々失意と絶望にかき立てられ、毎夜酒に酔いつぶれていった。克子は、そんな栄吉を家に入れまいとした。ションボリ家を出て行く父の姿に次郎は、金はぼくが儲けるから、みんな一緒に暮らそう、と呼び戻した。それから数日の間、懸命に金を求める次郎だったが、その彼に再び中川の保険金詐取の誘いが待っていた。一方栄吉は、やっと車が売れて前途に明るさを見出し家に帰って来た。しかし、その時すでに次郎の乗った車は、フランクの死んだロータリー目掛けて突進していた。これを知って狂ったように駈けつけた栄吉は、突嗟に次郎の車めかけて飛出して行った。深夜の歩道にきしむ急ブレーキ。だが、時遅く栄吉は朽木のように跳飛ばされてしまった……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1957年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 91
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