「日本の夜と霧」(1960)

【DVD発売中】

63点63

あらすじ

霧の深い夜、新安保闘争で結ばれた野沢晴明と原田玲子の結婚式が行われた。野沢はかつて破防法時代には学生運動の指導をし、今は新聞記者をしている。六・一五の夜、野沢は傷ついた玲子と北見を介抱する後輩の太田に会った。北見は十八日夜、国会に向ったまま消息を絶った。−−式場には仲人の宇田川夫妻、破防法では共に火焔ビン闘争に参加した友人の中山・美佐子夫妻らが出席した。太田は同志である北見の失踪をよそに、幸せな生活に入ろうとする玲子をなじった。太田には六・一五の逮捕状が出ていた。ハンガリー民謡を歌う色眼鏡の青年が入って来た時、式場からは結婚の幸せな空気は消えた。闖入した青年宅見は一同に、十年前−−学生たちが火焔ビンで破防法と闘っていた頃のある霧の深い夜、中山たちの学生寮に若い男が忍びこんで捕った。男は逃げたが、そのきっかけを作ったと疑われたのが、かつてハンガリー民謡を口ずさんでいた高尾だった。高尾はスパイとして党の査問委員会にかけられ、中山と美佐子の結婚式の夜、自殺した。美佐子への愛、火焔ビン闘争に対する非難と運動方針の転換などもその原因らしかった。−−式場では運動の犠牲者高尾の死の真相が明るみに出るにつれ、野沢と美佐子の過去の関係まで暴露された。破防法阻止運動の失敗、今度の新安保闘争では北見が行先不明となって戦列を離れてしまった。何の進歩もなかった、このことは玲子を責めることでもあった。北見を求めて外に出た玲子を太田が追った。太田は刑事に取り囲まれ、玲子は再び花嫁になった。だが今は誰も、太田を密告した者がこの中にいるとは思わなかった。以前は当然思ったのだが。過去を洗い合って、新しい芽が出て来た。夜は長くとも、霧は晴れかかっていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1960年
製作国 日本
配給 松竹=松竹大船
上映時間 107
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