「俺に賭けた奴ら」(1962)

75点75
「百万弗を叩き出せ」に続く、ボクシングを題材にした鈴木清順=和田浩治コンビ作。今にも東洋タイトルマッチが行われようとしていた。チャンピオン石原に挑むのは藤原清次。しかし、彼がその場に立つまでには彼自身と、彼に賭けた奴らの傷だらけのドラマがあったのだ。前作に続き好評を博したが、清順は犬がウロチョロするなど本筋に関係ない部分をやたら熱心に撮ったという。

あらすじ

リング上でチャンピオン・ベルトを身につけた藤倉清次の胸には、数々の想いが去来していた……。二年前、清次は竹井電機店の店員だったが、そこの娘洋子とボクシングを見に行ったのが動機で栄光拳に入ったのだ。ある時、初めての試合に勝ったとき、そこへ来た健次郎という男が心に残った。ある日、清次はナイトクラブに勧める早苗と知り合ったが、彼の心はボクシングのことでいっぱいだった。ある夜、清次が会長の奥さん、奈々子がトレーナーの川村と不倫関係であると知ると、彼女は清次が自分を襲ったように東へ伝えた。そんなことから清次は、早苗のアパートへ通いつめ、ランキング下位の選手に敗けて栄光拳を去った。が、洋子の忠告に赤面するのだった。ある晩、清次はふとしたことから、賭け屋安川の乾分早川を殴り、狂わしてしまった。一方、良心の苛責にたえかねた川村の告白で東は全てを了解した。数日後、清次は洋子に励まされ再起を決意していた。詑びを言い合う東と清次と川村。三人の厳しいトレーニングが始まった。そして清次の東洋フェザー級への挑戦が決った。一方、安川一味は清次に圧力をかけてきた。清次はひとり悩んだ。が、栄光ジムを抵当に入れてこの試合に男の一生を賭けた東を見てチャンピオンへの執念が燃えた。やがて試合の当日が訪れた。安川達は拳銃を持って会場近くにいた。試合が始まった。清次のパンチは石原を圧倒したが、心に迷いがあるため、ともすれば劣勢にたった。が、その時、健次郎が現われ「清次は負けやしねえ」と叫び、安川達のピストルに倒れた。安川も警察に逮捕された。リング場の清次は東から早崎は芝居だと聞かされ、ファイトを呼び起した。猛烈な連打が石原の顔面に炸裂した。涙を流して喜ぶ洋子の顔が、清次の網膜に写った頃には、彼の右手は高々とあげられていた……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1962年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 90
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