「地球で最後のふたり」(2003)

【DVD発売中】

67点67
『わすれな歌』のペンエーグ・ラッタナルアーン監督が『茶の味』の浅野忠信を主演に撮り上げ、ベネチア映画祭コントロコレンテ部門主演男優賞に輝いたユニークな一作。自殺願望にとりつかれたタイ在住の日本人青年が、ひょんなことから知り合ったタイ人女性と同居するうちに、不思議な感情と“生活“することになる様を、ニュートラルな映像質感で紡ぐ。

あらすじ

タイの日本人文化交流センターで働くケンジ(浅野忠信)の部屋は、何もかもが整理整頓され、塵一つ落ちていない。その部屋でケンジは、今まさしく首を吊ろうとしていた。しかし、長らく会っていなかった兄・ユキオ(松重豊)が突然訪問する。ユキオはヤクザの組員で、日本でトラブルを起こし、バンコクへ逃げてきたのだ。ユキオは天井から伸びた紐に気づき、「今度は首吊りか」と呟く。ケンジは、自殺未遂常習犯なのだった。ある日、ケンジが職場で本の整理をしていると、日本のセーラー服を着た女ニッド(ライラ・ブンヤサック)が熱心に一冊の本を読んでいるのが目に留まった。彼女が去った後、その本を手にとってみると、それは地球上で最後の一匹となったヤモリの悲しみが描かれている『さびしさの彼方を』というタイトルの絵本だった。ニッドは外国人向けのクラブで働いていた。そこへ姉のノイ(シニター・ブンヤサック)がやって来て、ニッドを無理やり連れ出し、車に乗せ走り出す。なぜ自分の彼と寝たのかとニッドを問い詰めるノイに対し、ニッドは「あんなバカな男、今ごろまた他の女と寝てるわよ」と言い放つ。ノイの怒りは爆発し、ニッドを車道で降ろしてしまう。そこでニッドの目に入ったのは、橋の手すりの上に佇むケンジの姿だった。二人が微笑みあったその瞬間、ニッドは猛スピードで走ってきた車にはねられてしまう。目の前での事故にパニックになったノイに付き添い、ケンジも病院へ向かう。だがニッドの死が確認されると、ノイはケンジなどお構いなしにそこを出て行く。ケンジが自宅に戻ると、ユキオが旧友のタカシ(竹内力)を連れて帰ってきた。だが、タカシは組からの命令でユキオを殺しにきたのだった。ユキオを殺害し、襲い掛かってきたタカシをケンジはユキオの銃で殺してしまう。次の日、何食わぬ顔で図書館に出勤したケンジをノイが尋ねてくる。車に忘れてあったケンジのカバンを届けにきたのだ。ケンジはお礼にとノイを食事に誘い、家に泊めてくれないかと訊ねる。怪訝に思いながらもノイは了承し、ケンジを自分の住む一軒家へと連れて行く。そこは、服、本、使用済みの食器などありとあらゆるものが床に散乱し、足の踏み場もないほどに汚い部屋だった。朝、ノイは出かけるついでにケンジを家に送ろうとするが、ケンジはもう一晩泊まらせてくれないか、と申し出る。こうして二人の奇妙な共同生活が始まるが……。 【キネマ旬報データベースより】
原題 LAST LIFE IN THE UNIVERSE
製作年 2003年
製作国 タイ=日本=オランダ=仏=シンガポール
配給 クロックワークス
上映時間 107
公開日 2004年7月31日(土)公開
カテゴリ ラブ・ストーリー
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