「風と樹と空と」(1964)

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60点60
石坂洋次郎の同名小説を吉永小百合と浜田光夫の日活純愛コンビ主演で映画化した青春もの。沢田多喜子は集団就職の一員として上京し、ある家のお手伝いさんとなり、幾多の苦しみや悲しみも持ち前の無邪気な明るさで次々に克服していく。今回は浜田の出番は少なく、吉永小百合の単独主演的な印象が深い。日活はマンネリ気味のダイヤモンド・ラインに対抗してグリーン・ラインなる青春スター路線を新設し、吉永小百合と浜田光夫を中心に、田代みどり、和泉雅子、杉山俊夫、そしてデビュー当時の高橋英樹がメンバーとなり青春路線を支えた。

あらすじ

沢田多喜子は集団就職の一員として、級友新二郎、武雄、吉夫、信子、かね子らと上京し、安川家のお手伝いさんとなった。その夜、多喜子を迎えた安川家の晩餐は、多喜子の無邪気な明るさで、これまでになく和気あいあいたるものになった。主人儀一郎、妻弓子、長男三郎、長女澄子、それにばあやといった安川家の人々は、この多喜子の明るさを心から喜んだ。そんなある日、一緒に上京した喜子の仲間たちは日比谷公園に集り、各々の仕事や私生活の話に花をさかせた。その日多喜子は吉夫が借りて来た車でドライヴを楽しんだが、途中、信子と武雄が将来を誓い合った仲だったことを知って驚いた。多喜子は武雄に密かな好意をよせていたのであった。一方安川家では長年働いていたばあやがやめて、多喜子は益々忙しくなったがそんな中にも多喜子は、三郎や、澄子の相談相手となって、いっしょに悩み悲しんだ。が、そんな時、多喜子のもとに、武雄と信子の結婚通知が届いた。披露宴は武雄のアパートで、仲間と共に賑やかに行われた。そんな賑いを見ている内、多喜子は、自分が一人ぼっちであることに気ずき、涙をこぼすのだった。そして同じ想いの級友新二郎との心のふれ合いを感じ、感傷にふける多喜子だった。数日後多喜子は新二郎が、帰郷するという手紙を受け、急いで上野駅にかけつけたが汽車は一足違いで出た後だった。多喜子は悲しみに沈んだ。が、翌日、町内大会の野球試合に元気に出場し、バットを振る多喜子の姿があった。晴れた空も、そよぐ風も樹も、そんな多喜子の姿を祝福するかのようにざわめいていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1964年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 86
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