「大森林に向って立つ」(1961)

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南アルプス。津山木材が所有する路線を乗っ取ろうとたくらむ神戸産業は、津山木材の人夫を一人残らず引き抜いていまう。仕方なく集められた臨時の人夫は、風来坊、賭博好き、酒飲みといったありさま。だが津山木材に恩があるヤクザの伊吹がやって来て、山は急に活気づき……。アルプスの広大な自然を背景にしたアクションもの。

あらすじ

南アルプスの谷間で木材輸送を続ける津山木材の請負期間はあと一週間に迫ったが、作業員を一人残らず同業の大須賀運輸に引き抜かれて手も足も出ない。大須賀の竜一と丈二を操る神戸産業は、津山木材の路線を乗取ろうとたくらんでいるのだ。津山木材の吉田と療養中の社長の娘マキは、伊那市から風来坊の政、賭博好きのベタ金、酒のみの坊主、ギター弾きの利坊というならず者を呼んだが、能率はあがらない。そんなとき吉田を訪ねて、伊吹というやくざが山へやってきた。政たちは伊吹に威圧されたかたちで、いやいやながら仕事をするようになった。しかし、津山側が運んだ木材は軌道の終点に置かれたままで、大須賀の方だけが積み出されるという始末だ。その上、給料不払いの噂は、政やベタ金を完全に仕事から背を向けさせてしまった。銀行融資も駄目と判ったころ、伊吹が大須賀運輸の竜一に呼び出された。竜一から名刺がわりに貰った金を持って伊吹はキャバレー・アルプスに出かけ、はからずも哲に会った。伊吹は名うてのダイス使いだが、賭場の出入りで同じ仲間の五郎が伊吹の身代りで死んだのを苦にし、山にいる五郎の弟吉田に力をかすことがせめてもの恩返しだと思うのだった。それを知って近く賭場を開く親分の命令で、哲は伊吹を迎えにきたのである。伊吹は四日待ってくれと哲にいった。そんなある日、山の現場に依頼主の東邦パルプの監査員が調査にきた。伊吹の努力でノルマはぐんぐん上った。彼に好意を抱く天竜食堂のマダム里美は、自分の店を担保に五十万の金を津山木材に提供した。これに対して大須賀側の妨害は一層激しくなったが、買収された政やベタ金を連れ戻したのは哲である。大須賀側は最後の手段として殴り込みをかけ、伊吹の背に竜一の拳銃が突きつけられたが、哲の機転で助かった。「俺たちは、もう他人だぜ」と、哲は伊吹の手を握った。二人の生れ代った姿が夕陽に映えている。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1961年
製作国 日本
配給 日活
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