「奴が殺人者だ」(1958)

90点90
隅田川に死体が浮かんだ。大利根刑事は、被害者が麻薬密売人の崔と親しかったことを知り、ほかにユーという仲間の名前が浮かびあがる。ユーを探すため、大利根の妹の婚約者・石原は、密売組織にもぐり込むが……。麻薬常習者の殺し屋・ヤッパの竜を演じた天本英世は、この作品がキッカケで、以降東宝娯楽映画の常連となる。

あらすじ

ジョニーと上谷文吉の死体が隅田川に浮んだ。久松署の大利根部長刑事は鈴木刑事と早速聞き込みに廻った。与太者仲間の口からジョーは、朝鮮人の崔郭全と親しい事が判った。崔は麻薬密売の前科がある男で一カ月前に江戸川に死体となって発見され、未だ加害者は検挙されていなかった。鈴木刑事は崔の情婦幸子を訪ね、ジョーの外にユーさんという男が仲間らしいという聞込みを得た。捜査線上に現れた第三の男ユーさんを探さなければならない。大利根部長刑事の妹、礼子の許婚、麻薬取締官石原は、囮捜査として愚連隊仲間に、直さんの通称でもぐり込んだ。石原は口も固く、腕ッ節の強いのを認められ、麻薬密売人の立花から殺し屋の助手を命じられた。その殺し屋、ヤッパの竜は麻薬常習者で、立花から麻薬をもらう代償として、殺しをやる男だった。崔もジョーもこの男の手にかかって消された。石原は麻薬に魂を売った無気味な男と殺人コンビとして、ユーさんこと湯本を消すべく探し歩いた。立花のボス沢田は、沢田商会の社長だが、実際は麻薬を密輸入して全国にバラまいている麻薬ボスだった。湯本は沢田の片腕だったが、結婚資金を稼ぐ為沢田を裏切り、大量の麻薬を盗んで逃走したのだった。探し求めた湯本は、香港に麻薬を売りに飛び、羽田へ帰って来るとの情報に、沢田は竜と石原をビュイックに乗せ羽田へ湯本を消すべく出発しようとする。その中にあって連絡の方法を失った石原は、走り書きを宿のおかみに秘かに手渡し、大利根に連絡を頼んでビュイックに乗り込んだ。連絡を受けた大利根は、直ちに非常線を張り、京浜国道を羽田へ向う57年型ビュイックの逮捕を命じる。捜査網は刻刻としぼられて行くのであった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1958年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 94
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