「さすらいの恋人 眩暈〈めまい〉」(1978)

【DVD発売中】

60点60
都会の片隅の公園で出会った男と女。女は何やら傷心のようだが、男は女を自分の部屋へ連れて行き、その夜二人は結ばれる。男はその後、自分たちのセックス・ショーで金儲けを企むが……。冒頭シーンから、アンニュイな空気を漂わせながらもそれぞれの孤独を感じさせる小沼監督の演出力。けだるい雰囲気を醸し出す小川恵の起用とともに、哀愁感に包まれたラブ・ストーリーが魅力の秀作。

あらすじ

寒々と人気のない公園で、京子は噴水の水にうたれながら佇んでいた。京子の様子にただならぬものを感じた徹は、彼女を自分のアパートに連れていく。寒さに震える二人は、床の中でウイスキーを飲みながら、裸の体を押しつけ、暖めあううち、いつしか結ばれた。ある日、徹の隣りの部屋に住む諸田は、京子と徹の情事を特定の人に見せ、金もうけをしたらどうかと徹に話をもちかける。指定のホテルで愛し合った二人は金を受け取り、無言のまま街を歩いた。その後を中宮千加がつけていた。徹にだまされ、傷心の京子は無言のまま彼と別れた。京子の去った部屋に茫然としていた徹を、突然、千加の仲間の宮川と山下が襲った。学生時代に徹は、千加達とヨットを買うため、貯金し合っていたが、その金を徹が持ち逃げしたのだった。宮川達は復讐のため、徹を襲ったが、諸田と京子がかけつけたので逃げてしまう。今までより愛が深まった徹と京子は、千加達に金を返すため、指定された所で、愛し合う姿を人に見せた。徹の留守に、宮川達が部屋を訪ねて来る。京子が一人でいるとわかった宮川達は、彼女を抑えつけ、乱暴に犯していった。しばらくして帰宅した徹は、全裸のまま虚ろな瞳で横たわる京子を見つける。事情を察した徹は、京子を強く抱きしめ、京子の郷里四国へ行く事を決心した。いまわしい過去を棄て、再出発しようとした徹は、今まで稼いだ金を宮川達に叩きつける。だが、宮川達の気持ちに変化はなかった。すっきりした気持ちで、徹と京子は駅に来た。しかし、京子が買い物にいっている間に徹は千加達に連れだされ、倉庫の中で縛りあげられる。殴りいためつけられながらも、徹は精一杯の力をふりしぼって、京子の名前をよんだ。急に姿を消した徹を必死で捜し求める京子も、あふれる涙をぬぐう事も忘れ、徹の名前を叫びながらいつまでも彷徨い歩くのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1978年
製作国 日本
上映時間 74
映倫 R18+
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