「なにがなんでも為五郎」(1970)

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ハナ肇のヒット曲からヒントを得て、ジェームス三木と野村芳太郎が脚本を担当。ムショ暮らしを務め上げた為五郎は故郷・上州赤城へ帰って来たが、駅前に昔世話になった黒岩一家が総出でお出迎えと思いきや、誰もおらずズッコケる。別荘暮しをしている間にすっかり変わってしまった町のヤクザと、為五郎のスレ違いをユーモラスに描く。

あらすじ

ところは上州。国定忠治直系の正統派やくざ、黒岩組の親分黒岩忠太郎は、新興愚連隊“竜政会”にシマを荒され、そのあまりのあこぎさに堪忍袋の緒が切れて殴り込みを決意した。あわや血の雨が降るというときに名もない旅烏で兇状持ちの坂東為五郎が、一宿一飯の恩義とばかり、保釈中の身であることも忘れ颯爽と仲裁を買って出た。死を覚悟の為五郎は、将来を誓いあった半玉の千代を弟分の赤城三六に頼み、死地に赴く。そして十年後。ムショ暮しを勤め上げて来た為五郎は、赤城に向う列車の中で十年前の迷想に耽っていた。駅前には黒岩一家が総出でお出迎えと意気揚々と下車してみれば、案に相違の無人の巷。年移り人変りて、かつての上州の名門黒岩組も、黒岩不動産と看板を変え組長から社長にイメージ・チェンジした黒岩忠太郎にとって今さら為五郎など迷惑至極の存在でしかなかった。途方に暮れた為五郎は弟分の三六を赤城屋旅館に訪ねるが、かつての恋人千代が三六の女房となり、赤城屋を切り廻す、しっかりものの女将であることをしりガックリ。一方為五郎が十年前に刺した竜政会の親分寺部仙吉は、生き永らえて今や市会議員となり、黒岩とも和解し三六の赤城屋旅館を買収して十階建ての超デラックスなホテルを建てようと目論んで、三六夫婦を脅迫していた。その頃為五郎は昔なじみの女花子にめぐり逢い、その子勘太に父親と慕われ可愛がっていたが、どうしても千代への未練が断ちきれず、三六夫婦を寺部仙吉の手から救い出す。しかしどんなことをしても、もう昔の千代の心は帰ってこないとしった為五郎は、勘太に「父ちゃん」と呼ばせ「俺にはこんな大きな子供があった」と心ならずの愛想づかしをして、花子の家に来てみれば「男ができて駈落ちする」との置手紙。気っぷの良さを見せたつもりの為五郎は、とんだ可愛い荷物の勘太坊やを背負わされて赤城の町を去っていくのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1970年
製作国 日本
配給 松竹
上映時間 88
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