「素っ裸の年令」(1959)

30点30
鈴木清順がデビュー間もない赤木圭一郎と組んだ青春映画。盗みを生業としながらも明るくしたたかに生きる少年たちの運命共同体。ギャングから思わぬ大金を手にした時、彼らの結束が揺らぐ。リーダーの少年の裏切り、そして死。赤木の個性とクールな清順演出が印象的な苦い味の佳作。

あらすじ

目もくらむスピード−−今日も雷族、ハイティーンの健、ローティーンのサブ、ダダ、バッタたちのオートバイが行く。彼らのオートバイは全部、商店の店先から拝借したもの。駅前にくると“持主に返してくれ”という札をつけて彼らは“別荘”に引揚げる別荘とは米軍基地の一隅に見捨てられたカマボコ兵舎。三人のほかにミッキー、パー子、クロ、健の情婦・陽子などが、ここへ集り、それぞれの稼ぎを集めて平等に分配する毎日だった。彼らは、みんな夢をもっていたが、漁師を父にもつ健は船員になろうと希望していた。彼は赤新聞の記者・早船にローティーンの行状を提供する代りに船会社への就職を依頼した。ある夜、サブはクロと公園を散歩中、通りがかりのアベックの女から「週刊誌に出ていたローティーンやくざよ、手出ししないはうがいいわ」といきなり財布や時計を投げ出され、びっくり仰天。翌日の新聞には「恐るべきローティーンの暴力」という記事がデカデカと出ていた。サブは仲間に会うと俺たちの中に裏切者がいると、いきまいた。そんなある日、健は早船の口車に乗っていることに気づいた。やけくそになった健は、ミッキーが持ってきた爆弾はこびを引受けた。爆弾はこびとは、関西のやくざに火薬を運搬することで数日後、危険な仕事の報酬として健は百万円を受取った。別荘では盛大な乾杯−−田舎に帰って一旗あげるぞと御機嫌の健。しかし陽子は健から別れると言われて愕然。一方、サブたちも今までどおり平等に分配されると喜んでいた金が、ただの十万円彼らに渡されただげ。健は、不服だったら腕で来いとオートバイに乗った。房総の海岸線を飛ばす健。それをサブたちが追った。余りのスピードに健は断崖から転落した。数日後「ハイティーンを死に追いやるローティーンやくざの暴挙」という見出しの赤新聞が街に出たが返品の束が輸送車にほうりこまれるのを見ながら、早船はつぶやいた。「あきっぽいな大衆は、ローティーンよおさらばだ」。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1959年
製作国 日本
配給 日活
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