「おいしい結婚」(1991)

60点60
女性が、身長、学歴、給料の“3高“を男性に求めるといわれる1990年代の結婚事情をテーマに、本当に幸福な結婚とは何かを描いたホームドラマ。未亡人、美枝子は一人娘ののんを条件のいい見合いで結婚させようとするが、自分の結婚観に合わないのんは、会社の同僚・川又を恋人に仕立てる。ところが美枝子や亡き父の友人たちが彼に会いたいと言い出し、それがきっかけで二人は本当に結婚することになるが、今度はその結婚式をめぐって両家に様々な出来事が起きる。母娘家庭、その母をめぐる亡き夫の友人3人組など、小津安二郎監督による「秋日和」を思わせるキャラクター設定も取り入れ、森田芳光監督のユニークな視点が冴えわたる好編。

あらすじ

夫に先立たれ、質屋を経営する美栄子には、適齢期を迎えた一人娘・のんがいた。のんに幸せな結婚をしてもらいたいと願う美栄子は、亡き夫の親友・山内、小野、田宮の三人組に相談し、のんに縁談を持ちかけるが、見合いが自分の結婚観に合わないと思っているのんにとっては有難迷惑。彼女は見合いを断る口実として、苦しまぎれに好きな人がいると言ってしまう。ぜひ会いたいと美栄子や三人組にせがまれたのんは、会社の同僚の保に臨時の恋人役を頼み込む。保はしぶしぶ美栄子と三人組のもてなしを受けるが、意外やこれが大好評を呼び、のんと保の仲は急速に発展していく。実は二人も互いに好意をもっていたという下地があり、保の積極的なリードもあって、ついに本物のプロポーズがなされた。心から娘を祝福し、自分の結婚式に楽しい思い出の少ない美栄子は、娘には最高のメモリアルになる結婚式を挙げさせたいという思いがあった。張り切る美栄子は、さっそく保の父・重樹に会うが、重樹は二人の結婚にあまり関心のない雰囲気を見せる。一方、当ののんと保は、結婚式の準備でモメるばかりで、あげくの果てには自分たちの結婚式がうまくいくのかという悩みを抱えてしまう。そして、美栄子がやっと重樹の結婚に対する負い目をとり払ったころ、会社の同僚の結婚式に出席し、その現実に失望したのんが突然披露宴をやめたいと言い出した。これには保も同意見で、マニュアル風の結婚式でなく、出席した人に本当に喜んでもらえる心のこもったものにしたいと若い二人は確信したのだった。そして、小雨が舞い散る広い高原にて、出席者の心がひとつとなった素敵な野外披露宴が行われるのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1991年
製作国 日本
配給 東宝=サンダンス・カンパニー
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