「赤坂の姉妹より 夜の肌」(1960)

75点75
赤坂のバー“しいの実“を舞台に、店のマダム・夏生、その妹の秋江、冬子という3姉妹のそれぞれ対照的な生き方を情感豊かに描いた作品。撮影は、山中貞雄の「丹下左膳餘話・百萬両の壷」や成瀬巳喜男の「乱れる」などを手掛けた安本淳。

あらすじ

信州から上京した鳴海冬子は姉を頼って赤坂を訪れた。姉の夏生はバー「しいの実」のマダムだった。次の姉秋江も一緒に働いていた。冬子もその日から「しいの実」で共に暮すことになった。阿久井モーターズの副社長阿久井、女給ブローカーの田辺等々が夏生に接近していた。そんな姉の態度に批判的な秋江は、田辺と恋仲だった。「しいの実」は夜の赤坂に頭角を現わし、今ではパトロン格の料亭「照井」の女給せいにもひそかに恐れを抱かせるほどになった。阿久井が「しいの実」でクラス会を開いた晩、級友山脇に三百万円入りの鞄をまちがえて渡したことから夏生は秋江の不注意を責め、二人は対立した。弁済するという夏生に阿久井は三百万円の小切手を渡すが、鞄の持主が分って解決した。阿久井は「しいの実」の拡張資金にと改めてその小切手を渡した。その頃、政界の実力者植谷が夏生に一目惚れし常連客となった。植谷の情事の相手は新劇女優の里枝だったが、里枝の現在の夫中平は、かつて夏生が情熱を捧げた恋の相手だった。冬子は大学の進歩的グループに身を投じ、はからずも中平の助手こつとめるようになった。秋江は店を去った。夏生は店の拡張に成功し、「まごころ」と看板を変えて開店した。夏生は植谷に相談事を持ちこむようになった。デモで検束された冬子の身柄を預った中平が冬子を送って夏生の許を訪れた。中平は過去をわび、改めて夏生に結婚を申しこんだ。冬子は二人の関係を知って夏生の男に対する態度の汚なさをなじった。新しい店の計画に、夏生は再び秋江や冬子に姉妹三人で料亭経営をと話す。植谷から「照井」買取りの話を切り出されたのだ。が、秋江は田辺とブラジルへ渡る決心だった。冬子は北海道に見た新しい世界の理想を熱っぽく語る。今はばらばらに別れた三人三様の女の生き方を映して赤坂の夜はふけていく。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1960年
製作国 日本
上映時間 103
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