「クルシメさん」(1997)

60点60
好きになった相手を傷つけたくなる奇病を持つ女と、身体に秘密を持つ女。バイト先で出会った二人は、次第に仲を深めていくのだが……。主人公二人の愛情と葛藤を繊細に描き込み、せつなくも、救われるラストシーンまでには、笑い、アクション、陰湿な人間関係、そしてB級ホラー的要素が盛り込まれている。まさにエンターテインメント映画といえるだろう。監督は、AV監督・AV男優・舞台役者・劇作家・ライターなど、多方面で活躍する奇才・井口昇。自主映画ながら、各映画祭に招待・出品され、劇場での公開も繰り返し行われた話題作。ビデオ、DVDは「アトピー刑事」「私とクルシメさん」「俺の空」「わびしゃび」の長短編集とともに「クルシメさん・アトピー刑事 愛の井口昇劇場 1988-2003」に収録。

あらすじ

大切に想える人が出来ると、相手にとって最も残酷なことをして傷つけたくなるという心の病を持つユキ。舌の先が、醜く二枚に割れていたことを隠して生きているカズエ。心を閉ざし社会から疎外されたふたりが、公園清掃の仕事で顔を合せた。やがて、ふたりはそのコンプレックスか故に親密度を増していく。ところが、親密度が増していけばいくほど、ユキはカズエを傷つけてはならないと彼女を避けるようになる。そんなユキの行動が、ふたりの関係を同僚・池内を挟んだ三角関係にしてしまった。ある日、カズエはユキと条約を結ぶ。ユキをいじめるよしえに制裁を加えてやる代わりに、池内とのデートをセッティングしろというのだ。仕方なくユキは池内から身を引き、ふたりをデートさせることにする。しかしカズエと池内のデートの日、ユキの発作が始まってしまう。カズエの幸せをぶち壊したいという衝動に駆られるユキ。デートの現場に姿を現した彼女は、池内にカズエの秘密をバラすが、その時、カズエの舌が異常なほどに伸びユキを攻撃した…。それから数日後、夜の空港につるんで男たちを攻撃するふたりの姿があった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1997年
製作国 日本
配給 のぼるプロ
上映時間 56
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