「姑獲鳥〈うぶめ〉の夏」(2004)

【DVD発売中】

48点48
原作は、直木賞作家・京極夏彦の衝撃のデビュー作にしてベストセラー。独特の世界観のため、映像化不可能と言われていた本作の映画化が実現した。事件を解決するのは名探偵ではなく、“憑物落とし“で謎を解決する京極堂。クールで知的なその主人公を、堤真一が不思議な魅力で好演。

あらすじ

昭和20年代末の東京、夏。小説家の関口巽(永瀬正敏)は、今日も古本屋の店主、京極堂こと中禅寺秋彦(堤真一)に会いに来た。関口は、哲学、宗教、物理、民俗学などあらゆる知識を身につけた友人、京極堂を何かと頼りにしていた。雑誌『稀譚月報』の編集者である京極堂の妹・敦子(田中麗奈)が、生活のために雑文もこなす関口に取材を依頼した怪しげな噂とは、雑司ケ谷の鬼子母神近くにある大病院、久遠寺医院の娘、梗子(原田知世)が妊娠20ヶ月を迎えたという話だった。それだけではない。梗子の夫が、1年半前に医院の密室から忽然と消え、以来ずっと行方不明だというのだ。京極堂は、失踪した夫が旧制高校の一級先輩の牧朗だと気付き、胸騒ぎを覚える。そして、共通の友人である私立探偵・榎木津礼二郎(阿部寛)に相談するよう関口に促す。神保町にある榎木津の探偵事務所に向かう関口の足は、重かった。関口は、凡人の理解を遥かに超えた彼の言動にいつも振り回されていたのだ。大財閥の御曹司である榎木津は、他人の記憶が見えるという不思議な能力を持っていた。榎木津の事務所でコトは急速に進展する。久遠寺梗子の姉・涼子(原田知世・二役)が牧朗の行方を捜してほしいと依頼に来たのだ。関口は、涼子の儚げな美しさにひと目で心を奪われ、彼女を助けたいと願う。榎木津と関口は敦子を伴って、久遠寺医院を訪れる。院長の嘉親(すまけい)と妻の菊乃(いしだあゆみ)、住み込みの医療助手の内藤、そして涼子に迎えられ、榎木津と関口は、梗子が閉じこもっている書庫に案内される。扉が開いた瞬間、榎木津は「薄気味の悪い…まるで…」と言ったきり、こらえきれずに床に崩折れる。その頃、榎木津の幼馴染で、戦時中は軍隊で関口の部下だった刑事・木場修太郎(宮迫博之)もまた、久遠寺医院の怪に関わっていた。元看護婦、戸田澄江の謎の死を追っていた木場は、新生児が連続して消えていたことを知る。医院側は死産だと主張したが、父親の一人が、久遠寺の娘が赤ん坊をさらって殺したと澄江から聞き出していた。さらに木場は、久遠寺家は他人に死んだ子供を憑かせて呪い殺す“オショボ憑きの筋” だという証言を得る。20ヵ月の妊娠、密室からの失踪、新生児連続誘拐、憑物筋の呪い。調べれば調べるほど、新たな謎が出現する。しかも捜査する側の関口が、自分は昔から涼子を知っていて、この事件の当事者の一人であるという不可解な感覚に襲われる。「京極堂、頼む。久遠寺家の呪いを解いてくれ!」。京極堂のもう一つの顔、それは“憑物落とし”。黒装束で久遠寺医院に降り立った京極堂は、涼子に告げる。「この館に巣食っている妖怪、姑獲鳥を退治しに参りました」。出産で死んだ女の無念から生まれるという妖怪、姑獲鳥の呪いだというのか? 今、激しい雨が、驚愕の結末の到来を告げようとしていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2004年
製作国 日本
配給 ヘラルド=電通=東急レクリエーション=ジェネオン=小椋事務所=日本ヘラルド映画
上映時間 123
公開日 2005年7月16日(土)公開
カテゴリ サスペンス/ミステリー
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