「紅の流れ星」(1967)

【DVD発売中】

80点80
1958年に舛田利雄監督が石原裕次郎主演で撮った「赤い波止場」のリメイク。しかし、ラストはゴダールの「勝手にしやがれ」をモデルに大幅に改変してあり、前作の「赤い波止場」がデュヴィヴィエの「望郷」からモチーフを借りてきていることを加えると、3本の映画のモチーフで仕上がっていることになる。ただし、それはあくまでモチーフだけであり、作品としてはロマンチシズムと軽さがシャープな映像として結実していた。加島組の組長を高速道路で射殺した五郎は、神戸の関興業に身を寄せて1年が経とうとしていた。五郎は退屈さをもてあましながらも酒と女には何不自由なく過ごしていたが、殺し屋や刑事は五郎のことを狙っている。ある日、関と取引していた宝石商が行方不明になり、その婚約者だという啓子が訪ねてきた。五郎は啓子に惹かれるものを感じるが……。渡哲也はベルモンドばりに、ことあるごとにルリ子に寝たいと口説き、それまでの日活スターにない人物像を作り上げた。

あらすじ

一年前、加島組の親分を射殺して東京を逃げ出した五郎は神戸の関興業の用心棒に納っていた。酒、女に不自由のない気ままな生活の中で、五郎はしかし、宇須刑事や、加島の仇と五郎を狙う沢井の目を警戒せねばならなかった。ある日、関と取引きしていた宝石商の小島が行方不明になり、小島の婚約者と名乗る啓子が五郎を訪ねてきた。一風変ったところのある啓子に興味を覚えた五郎は共に小島探しに駆け回ったが、いつか彼女を愛するようになった。そんな時、沢井が五郎をつけ狙って後を追っていたのだが、五郎の弟分の竹越がそれを知り、ひとりで沢井を倒すべく、モーターボートで沖へ連れだした。だが、竹越は、逆に沢井に殺されてしまった。一方、五郎は六甲山麓で発見された死体が小島であること、犯人が関と、幹部の田辺であることを知り、啓子に知らせた。当の啓子はその知らせに何の反応も示さず、一緒に寝てもいい、と言い出して五郎を驚かせるのだった。たまたま宇須刑事と会った五郎は、竹越が沢井に殺されたことを知って憤った。その足で沢井と対決(1967)した五郎は、あっ気なく相手を倒した。その頃、関は小島殺しの秘密が五郎に知られたことから、彼を邪魔に思い、消そうとしていた。その情報を秘かに探り出したバー「海猫」のマダムは、五郎を海外に逃がす手筈を整えたが、五郎はそれに応じなかった。五郎の心を占めているのは啓子のことだけだった。だが、啓子は五郎の求愛に頷きながら、沢井殺しの犯人として五郎を宇須刑事に密告していたのだった。朝モヤの立ち込める波止場で拳銃を乱射しながら警官隊に向って行った五郎は、一発の銃弾に崩れ落ちていった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1967年
製作国 日本
配給 日活
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