「喜劇 社長さん」(1972)

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陽気で人情もろい中小企業の社長をコミカルに描く。おもちゃ工場の社長・伴太の熱意にほだされて秋田から少年が就職のため上京してきたが、その時すでに工場は倒産しており……。脚本に山田洋次が加わり、ハナ肇のキャラクターは“男はつらいよ“の“タコ社長“に通じるものとなった。

あらすじ

ドリーム・トーイ社長伴太は、玩具を作るちっぽけな町工場の持主である。彼は単身秋田に金の卵を求めてやって来た。修造を前に息子の良夫を我が社へと懸命の説得をするのだった。伴太の熱意に動かされ上京した良夫は、工場を訪れたが、すでに工場は倒産して跡形もなく、連絡先を記した貼紙だけが寒風にさらされていた。そして良夫が、社長と再会したのは、うらぶれた煙草屋の二階であった。無精ひげを生やして、つぎだらけのドテラを着た社長が、すり切れた畳の上に坐っていた。だが、社長、酒が入ると持前の調子のよさが顔を出し、良夫は面喰うような東京第一夜を過した。翌日、社長は良夫を連れ、小説家鳴海冬彦を訪れる。鳴海の娘順子の案内で通された部屋で、社長は、鳴海に自分の名儀を無断使用したと小言を言われ、その上、出入禁止を喰ってしまった。一方、良夫は逆に鳴海父娘に気に入られ、サイン入りの鳴海の本をもらって大感激する。あくる日、良夫は社長の代理で、入院中の娘香世の病院に金を届けて帰る途中、順子と会う。その晩鳴海家に泊まり、順子の暖かい心にふれる。あくる朝、秋田に帰ろうかと道々考えながら社長のところに戻ると父修造が上京するという手紙を受け取った。万事まかせておけと、ドンと胸をたたく社長。当日、伴兄弟の舌をまくようなカモフラージュで、修造は安心し秋田に帰っていった。数日後、鳴海のもとで厄介になっている良夫に社長から再出発のメドが立ったという連絡が入り、行ってみると伴社長が、事務所の演出に余念がない。サクラの外国人バイヤーや相撲取りがたむろし良夫は電話の応特にテンテコ舞という芝居を演じさせられる。この作戦は、見事に成功を収め早速契約を取り付け、玩具生産に着手した。が、しかし契約先の方がパテントにひっかかり社長たちも告訴されていた。社長たちは一目散に夜逃げしてしまい、一人残された良夫は、秋田に帰る決心をして順子に別れを告げ、上野駅に行く。そこに社長が見送りに弛けつけ、迷惑をかけた事を詫びるのだった。良夫は、心残る思いで秋田への帰路につく。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1972年
製作国 日本
配給 松竹
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