「女生きてます 盛り場渡り鳥」(1972)

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前3作で藤原審爾の原作を使い果たしたため、森崎東監督と掛札昌裕によるオリジナル・ストーリーが練られた。男に触られるとジンマシンが出る女・初子と、吃音障害の労務者・善五が結ばれるまでを、おなじみ“新宿芸能社“を舞台に描く。

あらすじ

新宿の裏町にある金沢と女房の竜子が経営する「新宿芸能社」。川上初子、またの名をいただき初子は手くせが悪く、おまけに男性とイザ本番となるとジンマシンを出す癖がある。その初子が金沢のへソクリ七万円を持ち逃げしてしまった。被害甚大の金沢は、初子の根城である、バタヤ集落の飲み屋「おたふく」まで追いかけていく。勇んで乗り込んだ金沢であるが初子は近所の子供達の世話をする評判のよい女であり、いささか拍子抜けする。その時、ドモリの善伍と別れた女房との子供・和技をめぐる争いに金沢は捲き込まれ、負傷してしまう。その夜、金沢が傷の手当を受けて帰ってみると、昼間の和技を連れた初子が芸能社に舞い戻っていた。だが、初子の芸能社生活も色気狂いの母親富子がやって来て、ぶち砕されてしまう。途方に暮れる初子を救ってくれたのは、彼女に惚れているドジな痴漢だった受験浪人の尊臣だった。彼は初子を尊臣の母が経営する連れ込みホテルに働かせる。が、今度は善伍をものにしようとする富子が和技を善伍に返すと強引に連れて行った。ションボリした初子を尊臣がなぐさめようと布団に招き入れた途端初子の持病のジンマシンが出て大騒ぎになり、ホテルを首になってしまった。初子はバタ屋集落に戻り、追いかけて来た尊臣と、竜子のために善伍の家から追い出された辰五郎と一緒に住むことにする。そんなある日、初子を慕って善伍の家から逃げた和技を連れて竜子が訪れた。そして善伍も追いかけて来た。物言わぬ善伍の初子を見つめる目が、自分を求めていると知った初子は、初めて自分自身も善伍に深い愛情を持っていることに気付く。そして初子と善伍は黙って寄り添い、二階に上り、一つ布団に横になった。善伍の愛を、女の歓びを全身で受けとめる初子には、あのジンマシンは起こらなかった。だが初子の幸福はあまりにも短かすぎた。工事現場の事故が善伍をうばい、小さな骨箱と和技と一緒に初子は、芸能社に戻って来た。しかし、初子を迎える金沢と竜子は、いつもの暖たかい目を彼女にむけるのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1972年
製作国 日本
配給 松竹
上映時間 72
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