「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」(1969)

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67点67
江戸川乱歩原作の『パノラマ島奇談』ほか数編を石井輝男監督が映画化した“エログロ“ものの最終作。夢野久作の『ドグラ・マグラ』風な導入部から近親相姦の兄妹が花火の筒から火花とともに空中に四散するラストまで、石井輝男独自の世界が展開される。

あらすじ

医学生の人見広介は、精神病院に監禁され、聞き覚えのある子守歌にひかれて、脱走。歌の主は、初代という少女だった。そのメロディにつながる風景が、二人のイメージに合致した。その翌日、初代は何者かに殺害された。広介は、謎を解くべく北陸に向かった。車中で見た新聞に、広介と瓜二つの菰田源三郎なる男が病没したとの記事を見て、その町に降りた。源三郎の父・丈五郎は、生まれながら極度の背曲りで、人目を嫌い、執事の蛭川に後を託すと、妻のときを連れて無人島に渡り、島を人工改造しているという。広介は、源三郎になりすまし、墓地で生き返えり、菰田家に入りこんだ。源三郎の妻・千代子をはじめ、遠縁の娘・静子、執事の蛭川らは、本物の源三郎と信じた。間もなく千代子が殺された。何か秘密があると察した広介は静子、蛭川、下男の小五郎を連れ、島へ渡った。一行は、丈五郎に案内されて、洞窟に入ると、初代そっくりの少女・秀子がいた。秀子は、猛という醜悪な男と、人工的なシャム双生児にされていた。丈五郎は広介に、皆もやがて、片輪者にするつもりで、そのために、源三郎の弟・広介を医大に通わせてあると語った。広介は、自分が、丈五郎の息子で、源三郎と兄弟だったと知った。丈五郎は、広介の正体を見抜き、拳銃を手に、協力を求めた。広介は、仕方なく秀子と猛を手術し、正常にした。広介は、いつか秀子と恋におち、結ばれた。それを見た丈五郎は秀子の出生の秘密を語った。丈五郎は、自分以上に極度に背曲りな男に、広介、源三郎の母・ときを犯させ、初代と秀子を生ませたのだった。近親相姦の罪に気づき、蒼白となった広介に、丈五郎は、なおも協力を迫り、応じないと見るや、一挙に全員を岩場に閉じ込めようとした。その時、下男に化けていた私立探偵・明智小五郎が、一同の前に現われ、執事・蛭川の悪事を暴いた。激怒した丈五郎は、蛭川とその情婦静子を落し穴に転落させると、自からは、舌を噛み切った。そのすきに、広介と秀子は、“兄妹と判っても離れられない”とメモを残すと、花火の筒から、火花と共に、空中に四散してしまった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1969年
製作国 日本
配給 東映=東映京都
上映時間 70
映倫 R18+
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