「あぶく銭」(1970)

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勝新太郎が演じるヒゲ松が、いつものように賭場荒らしをしていくうち、ヤクザ同士の集団抗争に巻き込まれていく。1972年の「座頭市御用旅」が遺作となる森一生の、晩年の1作。ヒゲ松を追い回す用心棒役に天知茂。撮影には「野菊の墓」の名手、森田富士郎が当たっている。

あらすじ

大寺松五郎こと通称ヒゲ松は賭場荒しが飯のタネという型破りの男である。爺さま、ガキと呼ぶ銭に目のない男二人を仲間に、ブラリやってきた港町は、橋本組と磯部組という博徒の新旧二大勢力がしのぎを削る賭場荒しの三人にとって格好のかせぎ場だった。その夜、橋本組の二代目襲名賭博という絶好のチャンスに喜ぶヒゲ松たちは、早速作戦を練って、テラ銭護送の帰途を張り込み、首尾よく金の袋を手に入れた。穏し場所は宿をとった鶴亀楼という女郎屋の便所わき。だが、その金が橋本組の磯部組への借金返済用のものだとは知らなかった。橋本組二代目宗吉の気弱さにつけ込んだ磯部組はここぞとばかり返済を迫った。金の行方がわからない橋本組はどうしようもない。任侠一途の代貸七蔵は酔って磯部組へ乗り込んだ二代目の身を案じて後を追った。この噂をきいてヒゲ松は自分達の奪った金が事の起こりと知り、七蔵のきっぷに金を返そうと鶴亀楼へとって返すが金の袋は消えていた。ヒゲ松たちは引きとめる女郎蝶子をふり切って、安宿へ移った。そこに働く、しまの健気な姿にヒゲ松は好意を感じた。消えた金の穴うめにとヒゲ松は磯部組の賭場を荒し、手に入れた金を橋本組に置いて帰った。その好意はまたも裏目とでて、橋本組としては、言いわけの出来ない金が磯部組に発見された。ヒゲ松は自分のやる事なす事が全部悪がしこい奴等の思うつぼにはまってゆくことに腹がたってならなかった。賭場荒しに対して、当然それを防ぐ用心棒稼業のプロが現われる。さむらい政はその第一人者だがヒゲ松には裏のかかれどおしでその後を追ってきた。七蔵としまの死体が発見されたのは丁度その頃だった。そのそばに冷く佇む政の姿。消えた隠し金、二人の死、全てはあぶく銭をめぐってのくだらないヤクザ同士の抗争の結果だった。やがてヒゲ松は拳銃をにぎりしめヤクザどもの真只中へ殴り込み、怒りを爆発させた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1970年
製作国 日本
配給 大映=大映京都
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