「苺の破片〈イチゴノカケラ〉」(2004)

【DVD発売中】

63点63
中原俊監督の『櫻の園』に影響を受けたという漫画家の高橋ツトムが、同作に出演した宮澤美保と梶原阿貴が思い立った映画の企画に共鳴。自らプロデュースすることで映画化が実現したドラマ。傷つきながらも前へ進み続けるふたりの主人公を通じ、力強く生きる人間の姿を写し取った感動作だ。

あらすじ

麗らかな春の午後。優しい風に櫻の花びらが舞っている。一人の男を乗せたバイクが、二人の少女に別れを告げて去って行く。どこまでも続く1本の道。その道の遠く先に、事故を起こしたのか一台のバイクが倒れている…。当時、絶大な人気を得た少女マンガ『チェリーロード』のラストシーンだ。作者は猫田イチゴ(宮澤美保)。あれから12年。今ではイチゴはマイナーな漫画雑誌に連載を持っているだけだった。マネージャーの知子(梶原阿貴)は、かつてのイチゴの担当編集者でここまで二人三脚でやってきた。その知子にも、描けなくなったイチゴをどうすることもできなかった。かつて自分のアシスタントで、現在は売れっ子漫画家となったまりなの結婚式に出席しても、イチゴはどこか心から祝う気にはなれず、いら立ちを押さえられない。『チェリーロード2』をイチゴに描かせたいと思っている編集者サカイ(小市慢太郎)にはふられてしまうし、行き着けのオカマバー“どん底”で、チーママのメリッサ(甲本雅裕)とバカ騒ぎをしても気は晴れない。ヤケになってメリッサを強引に誘ってセックスしても、空しさばかりが募る。おまけにラブホテルからひとり出たところで、イチゴはトラックにはねられてしまう…。イチゴが目を覚ますと、海の音が聞こえた。海辺にポツンと建っているガレージで目を覚ましたのだ。そこにはバイク修理をしているらしい男がいた。その顔を見て愕然とするイチゴ。そこには、イチゴが高校生の頃憧れていた先輩・楠瀬(押尾学)がいた。しかし、楠瀬は12年前バイク事故で死んだはずだ。二人のガレージでの生活が始まる。イチゴが目を覚ましたのは、病院のICUのベッドの上だった。事故にあったイチゴは、昏睡状態から意識を取り戻したのだ。イチゴの様子は、どこか変だった。死んだはずの楠瀬と会ったと口走ったり、中空を無言で見つめていたり。『チェリーロード』の中で彼の死を描いた直後、実は漫画のラストシーンと同じバイク事故で楠瀬は死んでいたのだ。イチゴは、楠瀬を殺したのは自分なのではないかと思っていた。描かなければ、彼は死ななかったのではないか、と。『チェリーロード2』を描こうと決意するイチゴだが……。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2004年
製作国 日本
配給 スローラーナー=「苺の破片」製作委員会
上映時間 91
公開日 2005年2月19日(土)公開
カテゴリ 人間ドラマ
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