「村の写真集」(2004)

【DVD発売中】

74点74
『絵里に首ったけ』『ドッジGO!GO!』の三原光尋監督によるヒューマン・ドラマ。ダムに沈むことが決まった徳島の山間部を舞台に、当地で古い写真館の店主をする父と、東京に出た見習いカメラマンの息子をつなぐ深い絆を情感豊かに描き出す。頑固者の父を体現した藤竜也の存在感が際立つ。

あらすじ

近い将来、ダムの底に沈むことになった徳島県・花谷村。その村に、開店休業状態の古い写真店があった。店主の研一(藤竜也)は、昔気質の頑固者。妻はすでに亡くなり、次女の香夏(宮地真緒)とふたりで暮らしていた。長男の孝(海東健)は研一に反発し、東京で見習いカメラマンとして一人暮らし。長女の紀子(原田知世)もまた、数年前に家を出たまま長く消息がなかった。ある日、孝のアパートの留守番電話に残されたメッセージ、それが物語の始まりだった。消えていく村の美しさを、永遠に残したい。そう考えた村役場の野原が、孝と研一に、村のすべての家族写真を撮影し、「村の写真集」をつくることを依頼したのだ。恋人・リン(ペース・ウー)の勧めもあり、孝はしぶしぶ誘いを受ける。大自然の懐に抱かれた村を、父子は一軒一軒自らの足だけで回り、撮影をこなしていく。しかし、そこにはやはり深い溝があり、歩くふたりの影が重なることはなかった。緑濃き山間の険しい道を、黙々と歩く父。その背中を追う息子。父子の葛藤…、その中で撮影は続く。戦争で息子を失い、ひとり山に住む老婆。過疎の村で明るくたくましく働く人々。美しい山や川を生命力いっぱいに駆け回る子供たち。孝は村のさまざまな風景や人々、幼少期を共に過ごした旧友たちと出逢いながら、しだいに何かに気づき始めていた。そんなとき、研一が病に倒れる。体調が悪いことを隠して、撮影を続けていたのだ。孝は、研一が余命いくばくもないことを告げられる。臥した父に代わり、残された写真を撮る決意をする孝。しかし、どれほどシャッターを押しても、父のような生き生きとした写真はどうしても撮ることができない。落胆する孝に、研一の友人・進(大杉漣)が語りかける。「あいつは、東京に出ていったお前のことをごっつう喜んどったで。すごいやっちゃと。ほんなあいつに写真を教えたんは、この俺やと自慢しとった」。頑固な父の愛に気づき、孝は涙が止まらない。孝は最後の写真を、やはり父に撮らせようと研一を背負い、山道を一歩一歩と登り始める。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2004年
製作国 日本
配給 ビデオプランニング=ワコー=「村の写真集」製作委員会
上映時間 111
公開日 2005年4月23日(土)公開
カテゴリ 人間ドラマ
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