「スワロウテイル」(1996)

【DVD発売中】

75点75
独特の映像感覚で話題を集める岩井俊二監督が、近未来の無国籍都市を舞台に、バイオレンスと夢のきらめきを描く。かつて世界一強い円の力で栄えた円街(イェンタウン)。母親を殺された少女・アゲハと暮らす娼婦のグリコは、客とのトラブルがもとで紙幣偽造のデータを手に入れる。中国系移民のヒョウたちとニセ札を作り億万長者となるグリコ。ヒョウは歌手を夢見るグリコのために、ライブハウスを買い取る。やがてグリコのバンドは大人気になるが、結局は金のいざこざで解散に。メンバーを買い戻そうと、アゲハは再びニセ札づくりを始める。しかしグリコにはスキャンダルを探る芸能記者が迫り、さらに紙幣偽造のデータを追う裏組織の影も近づいていた。セリフは日本語だけでなく、英語、中国語で話される。

あらすじ

娼婦だった母を亡くして知り合いをたらい回しにされた少女は、胸にアゲハ蝶のタトゥーを入れた娼婦のグリコに引き取られた。グリコは歌手を夢見て“円都”にやって来た“円盗”で、2人の兄と生き別れになってからは娼婦を生業として生きてきた。グリコからアゲハという名前を貰った少女は、同じ“円盗”のフェイホンやランたちが経営するなんでも屋“青空”で働き始める。ある夜、グリコの客の須藤に襲われたアゲハは隣室の元ボクサー・アーロウに助けられ、運悪く死んでしまった須藤の腹の中から、『マイ・ウェイ』が録音されたカセットテープを発見した。同じころ、中国マフィアのリーダー・リャンキは行方不明の須藤が持ち逃げした偽造一万円札のデータが入ったカセットテープを探していた。実は腕利きの殺し屋でもあるランは仲間のシェンメイからリャンキの情報をつかむと、テープの正体をつきとめた。大金をつかんだフェイホンたちは、グリコの夢を叶えてやろうとライヴハウス“イェンタウンクラブ”をオープンさせる。グリコの歌は評判を呼び、たちまち彼女は大スターとなった。そんなある日、アゲハは仲間のホァンたちと試した覚醒剤で意識不明になり、偶然通りかかったリャンキに助けられる。阿片街の医院で一命をとりとめたアゲハは、リャンキがグリコの生き別れの兄であることを知った。フェイホンとグリコの関係を引き裂こうとしたマネージャーの星野は、フェイホンの密入国を入国管理局に密告する。なんとか街に戻ってこれたフェイホンはグリコのために身を引いて、手切れ金を受け取った。これにバンドのメンバーは激怒し、イェンタウンクラブは閉鎖に追い込まれてしまった。阿片街の医院でアゲハ蝶のタトゥーを入れたアゲハは再び偽札を使って、店の権利とバラバラになった仲間の気持ちを取り戻そうとする。一方、グリコの娼婦仲間・レイコから須藤が死んだいきさつをつかんだリャンキの手下・マオフウは、執拗にグリコを追いつめていた。連絡を受けたフェイホンは彼女の救出に向かうが、その途中で偽札作りの犯人と間違われ逮捕されてしまう。青空に逃げ込んだグリコはマオフウらによって絶対絶命のピンチを迎えるが、ランがマオフウたちを一撃で全滅させたのだった。留置所で命を落としたフェイホンの遺体を荼毘に付したグリコとアゲハは、手に入れた大金もすべて灰にして、一から出直そうとしていた。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1996年
製作国 日本
配給 ヘラルド=ポニーキャニオン=フジテレビジョン=鳥龍舎=日本ヘラルド
上映時間 149
公開日 1996年9月14日(土)公開
映倫 R15+
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