「サムバディ・トゥ・ラブ」(1994)

60点60
イースト・ロサンゼルスのダンスクラブで、一曲1ドルで客の相手をする“タクシー・ダンサー“のメルセデス。彼女の夢はハリウッドで女優になること。ある日、店にメキシコ系の若者アーネストが現れる。彼はメルセデスの踊る姿に一目で虜となり無償の愛を捧げるが、夢を追い続ける彼女は彼のことなど眼中にない。ボーイフレンドのハリーにどうしても1万ドルが必要だと泣きつかれたメルセデスは、アーネストに何気なく1万ドルのことを話す。アーネストはメルセデスのために1万ドルを稼ごうと殺しの仕事を引き受けるのだが……。H・カイテル、A・クイン、S・ブシェーミら個性派俳優に加えて、S・フラー、Q・タランティーノ監督も出演している異色作。

あらすじ

メルセデス(ロージー・ペレズ)は場末のクラブ「ガールズ」で1曲1ドルで誰とでも踊る、しがない“タクシー・ダンサー”として働いていた。いつかハリウッドで女優になる日を夢見ている。ボーイフレンドのハリー(ハーヴェイ・カイテル)は、かつTVのスターだったが今は売れない俳優。芸能界での成功の鍵を握るのはマネージャー次第で、メルセデスにもハリーのマネージャーのジョージ(スタンリー・トゥッチ)が付くが、これがいい加減を絵に描いたような男で、おまけにセクハラの被害にまで遇う。ある日、店にメキシコ系の若者アーネスト(マイケル・デ・ロレンゾ)がやって来て、コケティッシュな彼女の魅力にひと目惚れしてしまう。不法労働者のアーネストは、ラテン系の恰幅のいい老人エミリオ(アンソニー・クイン)と出会い、彼に気に入られて「仕事にありつきたかったらいつでも来い」と言われる。アーネストは店に通いつめるが、彼女の方は全く関心がない。彼の境遇に同情したメルセデスは一緒にモーテルに入るが、寝る時は別々だった。彼からのサングラスのプレゼントのお返しに、メルセデスは頬にキスする。彼女に夢中で物入りが増えたアーネストはエミリオの事務所を訪ね、”ブツ”の運び屋として雇われる。その仕事で得た報酬で、アーネストはメルセデスに高価なドレスをプレゼントし、ゲイの同僚ミッキー(スティーヴ・ブシェーミ)ら店の仲間たちは大騒ぎ。一方、N.Y.での再デビューを夢見るハリーは、そのために妻と離婚する費用が1万ドル要ると言う。そこへ彼の妻子が帰ってきて、メルセデスは素足で彼の家を追い出された。ハリウッド・ヒルズの帰り道、ロールス・ロイスを横転させて座り込んでいた老人(サミュエル・フラー)と遭遇。ハリウッドのプロデューサーだと言う老人は、彼女の夢をかなえてくれるかに見えたが、それも束の間、眠るようにポックリ逝ってしまう。翌日、ハリーはどうしても1万ドルが必要だと告げ、メルセデスは何気なくアーネストにそのことを話す。その夜、二人は初めて結ばれた。アーネストは手っとり早く1万ドルを稼ぐために殺しの仕事を引き受け、成功するが面が割れてしまう。アーネストはカフェでメルセデスに会い、1万ドルの入った紙袋を渡す。彼を逃がそうとするセルセデスの前で、アーネストは追手に撃たれて殺された。”メルセデス”と刺青が彫られた胸が、みるみる血に染まる。アーネストと二人で歩いた海岸通りをたった一人で歩くメルセデスは、いつしか子供たちが陽気に歌い踊る輪の中にいた。 【キネマ旬報データベースより】
原題 SOMEBODY TO LOVE
製作年 1994年
製作国
配給 パイオニアLDC
上映時間 103
公開日 1996年11月16日(土)公開
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