「無宿」(1974)

【DVD発売中】

59点59
前年度キネマ旬報ベストワンに輝いた「津軽じょんがら節」を観て感動した勝新太郎が、勝プロに斎藤耕一を招き、ロベール・アンリコ監督の「冒険者たち」をモチーフに作った作品。ヤクザ渡世に生きる高倉健演じる男と、宝探しを夢想する男の友情を、美しい自然をバックに描いた。

あらすじ

昭和十二年夏、粋な着流しの穴吹錠吉と、白い麻の背広に力ンカン帽の駒形玄造が出所した。駒玄は坂東梅之丞率いるドサ廻りの芝居小屋に舞い戻った。錠吉の方は、兄費分の女房ユキノを女郎屋へ訪ねるが、既にユキノは死んでいた。女郎のサキエは、ユキノの死因は自殺で、自分も同じ道を巡るのは嫌だ、足抜けさせて欲しい、と錠吉に哀願する。丁度、遊びに来ていた駒玄の助けを貸りて、錠吉はサキエを足抜きさせてやった。しかし、人混みで錠吉を見失ってしまったサキエは、梅之丞一座にいる駒玄と出会った。その時駒玄は、サキエから、錠吉が元潜水夫だった事を聞き、自分の「計画」に錠吉を引き込む決意をした。駒玄とサキエは兄貴分の仇・人斬り仙蔵を狙っている錠吉を捜し廻った。そして、とある宿屋で錠吉を見つけた駒玄は、錠吉に、山陰沖に沈んでいるバルチック艦隊の軍用金引き上げの話を持ちかけるが、錠吉は無視し、再び姿を消した。サキエを追って来た玉井組に追われた駒玄とサキエは、とある賭場で錠吉が捜し求めている仙蔵と会った。そこへ錠吉もやって来た。駒玄が止めるのを振り切った錠吉は、仙蔵と対決、兄貴分の仇を討った。だが仙蔵は死ぬ間際、兄貴分を殺せ、と命じたのは親分の大場である事を錠吉に告げた。そして、錠吉はまたもや駒玄とサキエの前から姿を消した。錠吉の事を諦めた駒玄は、サキエとともに山陰の海へ行き、駒玄の父の使用人だった為造の家へ巡り着いた。目指す海域は、軍の立入禁止区域となっていたが、駒玄は為造から舟を買い、サキエに呼吸ポンプをこがせて、自ら、潜って金を探し廻った。そんな時、大場親分を殺して、追手から逃れて来た錠吉が、二人のいる海岸へやって来た。そして、錠吉も駒玄と交替で海に潜ることになった。数日後、遂に沈んでいる船の残骸を発見、大金はもうすぐ目の前とばかり大喜びする。しかし、そこへ錠吉を追っている大場の子分の辰平たちが現われた。辰平たちと対決しようとする錠吉を、駒玄は、持っていた舟の残骸で殴り倒し、「ここは立入禁止区域だ!」と叫びながら、彼らに近づくが、いきなり拳銃で射たれてしまった。気が付いた錠吉も、駒玄に近づこうとした時、弾丸が二、三発命中、その場に倒れた……。二人が死ぬのを見ていたサキエは、愕然として、砂浜に膝を落とすのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1974年
製作国 日本
配給 勝プロ
上映時間 97
チケット 前売りチケットを購入する