「雨鱒の川」(2004)

【DVD発売中】

58点58
絵の才能に恵まれた少年と耳の不自由な少女。田舎町で生まれ育ったふたりの初恋の行方を優しいまなざしで見つめたラブ・ストーリー。ファンタスティックな要素をまぶしつつ、奇をてらわないオーソドックスな美しい映像で、心の機微を丹念に切り取る。玉木宏と綾瀬はるかのみずみずしい演技にも注目を。

あらすじ

どこまでも広がる大地、大きな空という豊かな自然に囲まれ育った8歳の心平(須賀健太)は、夫を亡くし、身体が弱いながらも一人でたくましく生きる母・沙月(中谷美紀)と二人で楽しく暮らしていた。絵を描くことが大好きで、授業中も絵に夢中になっている心平は、授業が終わるとすぐに教室を飛び出し、大好きな<川>へ向う。優しい母に魚をたくさん食べてもらうために、魚捕りに行っているのだ。幼なじみの小百合は、耳が聞こえないが、不思議と心平とだけは心が通じ合い、いつも二人で遊んでいた。その川には、二人を見守りながら幻のイトウを追いかけている秀二郎(柄本明)がいる。ある日、川に潜っていた心平は、大きくてきれいな魚・雨鱒に出会う。ヤスで突こうとするが雨鱒は逃げずにじっと心平を見つめている。心平も見つめ返すと、何と雨鱒は突然心平に語りかけてきた。すぐに友達になった心平は、毎日雨鱒と川で遊ぶようになる。もちろん小百合も一緒だ。自然と川に集まる子供たち。その中に小百合のことが好きな年上の少年、英蔵がいる。しかし、小百合に話しかけても、小百合には英蔵の声は届かない…。そんなある日、オスの雨鱒がメスの雨鱒を連れてやってきた。結婚して上流の方に行くというのだ。小百合が「あたしも大きくなったら心平のお嫁さんになる」と言い、二人は雨鱒たちに結婚を約束する。寂しいながらに雨鱒とさよならをする二人。ある日、心平の雨鱒の絵がパリ児童絵画展で特賞を捕った!という大ニュースが飛び込んでくる。小百合の父である村の名士・高倉志郎(阿部寛)が主催して、心平の祝賀会が行われた。高倉社長は亡き心平の父親の親友で、沙月に密かな想いを抱いていた。祝賀会の席で心平の将来を心配していた沙月は最高に幸せだった。眠ってしまった心平を小百合の祖母・松子(星由里子)に預け、月光が照らす雪道を帰る沙月。天国の夫に抱かれて幸せに微笑みながら…。真っ白な雪の中に横たわる沙月の姿。それから14年後、22歳になった心平(玉木宏)は高倉酒造で作業員として働き、小百合(綾瀬はるか)と故郷で昔と同じように仲良く過ごしていた。英蔵(松岡俊介)は、東京の大学を出たものの小百合のことを想い、故郷に帰り高倉酒造に就職した。心平は仕事よりも絵に熱中し、そして魚を捕って過ごすことが喜びだった。そんなとき高倉から、心平の絵が東京の画廊に売れた、東京に行ってチャンスを生かせと強く勧められる。心平は大好きな故郷と、そして何よりも小百合と離れて暮らすことに不安を感じていた。心平には、今の生活が限りなく幸せだった。しかし、小百合の「心平のため。私はずっと待ってる」という言葉に背中を押されて東京に行くことを決意する。東京に来た心平。だが、その心にはぽっかりと穴があいてしまっていた。慣れない都会での生活のせいなのか? 小百合がそばにいない寂しさからなのか? それとも、ここには何かが欠けているからなのか? 大好きなはずの絵を描くことができなくなっていた。一方故郷では、優秀な英蔵が子供の頃から一途に小百合を愛していると知った高倉が、二人を結婚させようとしていた。小百合の祖母の手紙で状況を知った心平は動揺し、悪夢を振り払うかのごとく絵を夢中で描き始める。そして、絵を描き上げたとき、心平は故郷に戻る決意を固める。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 2004年
製作国 日本
配給 ミコット・エンド・バサラ=「雨鱒の川」フィルムパートナーズ
上映時間 113
公開日 2004年11月13日(土)公開
カテゴリ ラブ・ストーリー
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