「男たちのかいた絵」(1996)

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56点56
二重人格に悩むしがないヤクザが主人公という、筒井康隆ならではのブラックユーモアあふれる同名小説『男たちのかいた絵』の映画化。ケンカは下手だし度胸もない鶴丸杉夫。そんな彼がヤクザをやっているのは、不意に姿を見せるもう一人の自分・松夫のせいだ。松夫は凶暴でずる賢い。丹義組の幹部・渡会は、仕事を依頼する時、二人のどちらかを確認する。杉夫にはダサイ仕事と決めているのだ。ある時、丹義組と対立する岩動組が仕切ろうとしていた高いずみの公演を、本人の希望で丹義組が仕切ることになる。いずみに想いを寄せるようになる松夫。いずみを通して杉夫と一つの人格になれるかも……と思ったのもつかの間、杉夫を襲いにやって来た岩動組に松夫は敢然と立ち向かう。神代辰巳の最後の脚本でもある。

あらすじ

鶴丸杉夫は、いつのころからか自分の中にいるもうひとりの人格に悩まされていた。何かのきっかけで現れる別の人格は、杉夫とは性格の全く違う松夫という男だった。暴力的でズル賢い松夫のおかげで、杉夫はピアノの調律士を辞めて暴力団に入ることになったり、恋人にフラレたりと散々な目に遭ってしまう。しかも、ふたりはそれぞれの人格が現れている時の記憶を共有しないのだった。気の弱い杉夫は、そんな彼の二重人格という病気を知りながらも組においてくれている渡会のために、シノギをこなしていこうと努力する。ある日、杉夫の所属する丹義会が美人演歌歌手・高いづみのショーを仕切ることになった。敵対する岩動組が妨害を仕掛けてくる中、いづみの身辺警護にあたった杉夫は、やがていづみと恋に落ちる。だが、いづみを抱くのはいつも松夫の人格の時だった。果たして、いづみは杉夫と松夫、どちらの自分を愛してくれているのだろうかと思い悩んだ杉夫は、いづみを愛することで松夫と人格をひとつにすることを試みる。ところが、ひとりの女を違う人格で奪い合うことになるかもしれないことを懸念した松夫のために、それも失敗に終わってしまった。いづみと別れた松夫は、夜の街で刺客に襲われる。弾丸を浴びて血まみれになった彼は、そこで初めて杉夫と対話するのだった。 【キネマ旬報データベースより】
製作年 1996年
製作国 日本
配給 エクセレントフィルムパートナーズ
上映時間 120
映倫 R15+
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